大治太鼓保存会発表会リポート

特待生若山和之(通称:和くん)の 地元、愛知県海部郡大治町へ行って来ました。
今回の大治町行きは、和くんの所属する大治太鼓保存会発表会のゲスト出演のため。
「もとは、尾張地方に300年位前から伝わる神楽太鼓です。これは尾張地方の様々な所に伝わっていて、少しずつの違いはあっても、みんな同じ事をやっています。尾張の人なら誰でも知っている太鼓です。大治町にも神社・字(あざ)単位で、それぞれ違う神楽太鼓を打つ団体がありましたが、平成4年に統一し大治太鼓保存会ができました。」
と、大治太鼓保存会の歴史を簡単に説明してくれました。竹バチで打つ山車の上にのった太鼓(とても甲高い音がします)を打つものが昔からあって、神社の境内に座って、バチをまわし始めたのは戦後だそうです。そうそう、何より大治太鼓保存会さんは、このバチまわしが凄い。上下左右あちらこちらに左手を伸ばし、くるくるくるくる……もう止まりません。しかも、たまにバチを放り投げる。決して演奏を諦めたわけではなく、ちゃんと飛んでいったバチが戻ってくる。右手は太鼓を打ち続けてる、しかも手数が多く速い!!これにはビックリします。大治太鼓保存会さんは、国立劇場で行われている「日本の太鼓」に紹介された事もあり、ご存じの方も多いとは思いますが、まだ見た事のない方は必見です。
さらに解説が続きます。
「大治太鼓保存会の発足の際に、今後の発展を考え、和太鼓の全体的な要素を取り入れたい、もっとお客さんに楽しんでもらいたい、という事から大江戸助六太鼓さんとコンタクトをとらせて頂いて、楽曲の提供、指導をしてもらいました。」
ということ。 現在は、伝統の部分と開拓した部分とが見事に調和されています。
さて、発表会は「駿々」という曲から始まりました。大治太鼓保存会さんの十八番バチまわしを取り入れた曲で、作調糸原昌史、大治部分作調振付(?)若山和(←和くんの地元での芸名)といったところでしょうか。「駿々」は曲頭から気合いの入った演奏でした。とてもよかった。

右の写真(ちょっとボケてますが)は
「駿々」の1シーンです。

前列の三人の左手に注目!!
……くるくるくるくる……

中央で桶胴セットを叩いているのは若山和!!
「最後まで太鼓の音を楽しんでいってちょ!!!」と大治太鼓保存会会長若山善之さんの挨拶が終わり、一部の伝統民俗芸能部門へ。とても多くの子供達が出演していました。早い子は5才から太鼓を始めるそうです。お祭り等で叩く機会があるのでしょう。多くの子供さんが習いに来ているそうです。和くんも小さい頃からやっていたのでしょうね。
休憩をはさみ、二部の新曲の部門へ。そして、大江戸助六太鼓の出番です。和くんも一緒に演奏しました。総勢6名(和含)で、「神輿」、宗家が2尺のやぐらで打つ「鼓の語らい」、「正邪」、「まつり」、石塚由有の中太鼓ソロ「鼓の野郎!」(冗談ですよ…)、「四段打ち」。アンコールはお馴染み、お客さんと一緒に声ファンク!の「絆」。和くんは、「四段打ち」でバチをまわすは(8分の樫バチは重くて大変らしい…いつも通り華麗にまわっていました!)、「絆」の大太鼓ソロは宗家と一緒に打つはで大活躍でした!! 他の出演メンバーも、和くんの地元という事や、終わったばかりのワークショップに参加された方も見えていたので……頑張っちゃいました……。応援ありがとうございました。
発表会の最後は、大治太鼓保存会さん全員での演奏。曲目は「豊穣の宴(ほうじょうのうたげ)」作調若山和。舞台上、舞台下、キャットウォーク、何人いたのでしょうか?会場の公民館が揺れる程の大音量でした。
一日という短い時間でしたが、とても楽しませて頂きました。
大治太鼓保存会の皆さん、関係者の皆さんありがとうございました。
その日の夕食には、名物の味噌煮込みうどんを食べました。おいしかったぁ。

大治太鼓保存会さんのホームページはコチラからどうぞ
 

 

 


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